青森県の八甲田山は最高峰の大岳を主峰とする北八甲田連峰と、櫛ヶ峰から連なる南八甲田連峰とを合わせた18峰の総称です。
国道103号線を境に北八甲田と南八甲田に分かれています。
北八甲田の田茂萢(たもやち)岳にはロープウエイもありますが、今回は八甲田大岳への人気コースを酸ヶ湯温泉から登ります。
青森市内~国道103号で酸ヶ湯公共駐車場に到着。
前日の岩木山に続く、東北の山二座目です。
酸ヶ湯公共駐車場脇の、八甲田山登山口から出発。
ブナ林を抜けると右側が開け、南八甲田の山が見られるようになります。そして硫黄の臭いが強くなってくると地獄湯の沢で、沢沿いのガレ場を登りきると仙人岱湿原です。
前方に北八甲田の山、後方には南八甲田の山を見ながら進みます。
池塘や木道の周りでは、高山植物が多くみられます。
噴火口のひとつの鏡沼は、青森県では最も標高の高い両生類の産卵場で、モリアオガエル・クロサンショウウオ・メススジゲンゴロウなどが生息しているそうです。
鏡沼を過ぎると、山頂への最後の登りです。
山頂近くの左手に2016年に再建された、八甲田山神社奥ノ院が祀られています。
山頂は広く、360度の展望です。

八甲田大岳山頂からのパノラマ(左より岩木山、田茂萢岳、前嶽、井戸岳、赤倉岳)

八甲田大岳山頂からのパノラマ(左より雛岳、高田大岳、小岳、乗鞍岳、硫黄岳)
下山は大岳避難小屋から毛無岱経由で、酸ヶ湯温泉へと戻ります。

上毛無岱からのパノラマ(左より赤倉岳、井戸岳、八甲田大岳)
上毛無岱は緑の湿原に池塘が点在しています。キンコウカが一面に咲き、美しい光景です。
上毛無岱から下毛無岱へは250段余の木段を下ります。
八甲田山(花の百名山)の花々
八甲田山の山名は、東北地方から遠く離れた所で育った私達ですが、明治35年に起きた「陸軍雪中行軍遭難事件」を題材にした「八甲田死の彷徨」でとても印象に残っていました。
広大な山域に浮かぶ形の良い山々や景色からは想像も出来ませんが、冬には厳しい山域になるのでしょう。