尾瀬ヶ原の西の端にそびえる至仏山は、群馬県みなかみ町と片品村の境界に位置しています。
2001年10月に登った時は、鳩待峠~小至仏山~至仏山~山ノ鼻~鳩待峠を歩いたのですが、植生の荒廃が目立って来た為に2008年からは山ノ鼻への下りが禁止になっています。
以前にも至仏山山頂と山ノ鼻を結ぶ登山道は、植生の荒廃がひどいことから1989年に通行禁止、その後登山道が整備され、1997年8月に閉鎖解除されたという経緯があるようです。
今回は、鳩待峠~山ノ鼻~至仏山~小至仏山~鳩待峠と前回の逆コースです。
関越自動車道の沼田インター~国道120号~県道63号~鳩待峠駐車場。
風があり気温が低く寒い中、午前6時に尾瀬ヶ原の山ノ鼻に向かって出発。
登山口から尾瀬ヶ原の山ノ鼻まで標高差約200m、整備された木道を下ります。
葉を落としている木が多い中、カラマツの紅葉が見頃です。
登山道の脇にクマに人の通過を知らせる鐘があり、今年は熊出没のニュースが多かったなと思いながら鐘を鳴らして通ります。
約1時間で山ノ鼻に到着、朝もやの中で尾瀬ヶ原の草紅葉が静かに輝いています。
至仏山登山口に到着、山頂まで約800mの直登が続きます。
森林限界を超えると前方に山頂付近、後方に燧ヶ岳と展望が開けてきました。さらに、滑りやすい蛇紋岩の岩や木道を登って行くと高天ヶ原です。
尾瀬ヶ原の向こうにそびえる燧ヶ岳の展望が素晴らしいです。周りの山々も望めるようになると、山頂はもうすぐです。
山頂からは、360度の展望です。

至仏山からのパノラマ(左より八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳、平ヶ岳、景鶴山、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳、女峰山、日光白根山、皇海山)
下山は、小至仏山経由で鳩待峠まで下ります。
小至仏山より尾瀬のシンボルである至仏山と燧ヶ岳のツーショットをみる事ができました。

小至仏山からのパノラマ(左より八海山、中ノ岳、越後駒ヶ岳、至仏山、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳)
笠ヶ岳分岐を過ぎるとオヤマ沢田代の湿原があり、草紅葉や池塘を楽しみながら進みます。
至仏山や燧ヶ岳が見えなくなり樹林帯に入ると、程なく鳩待峠に到着です。
至仏山は、オゼソウやホソバヒナウスユキソウなどの固有種もある高山植物の宝庫と言われています。
次回は花の見られる頃に登りたいです。