妙高山は越後富士とも呼ばれ、新潟県南西部、長野県境にある妙高火山群の主峰で、上信越高原国立公園に属しています。富士火山帯の北端にあたり、前山、赤倉山、三田原山、大倉山、神奈山、等の外輪山に囲まれる二重式火山です。
山名は、仏典の須弥山(しゅみせん)を妙高山ということからという説と、古くは「越の中山」( こしのなかやま) と呼ばれていたものが、好字二字令(和銅6年713年に発令された全国の地名や、山川湖沼に至るまで、出来るだけ良い意味の漢字に書き直しましょうという命令)により「名香山」と当て字され、それが「みょうこうざん」と読まれるようになり、「妙高山」の字が当てられたと言う説があるようです。妙高山を囲むように2,000m級のカルデラが形成され、中央火口丘との間には狭い火口原があり、その南地獄谷、北地獄谷には豊富な温泉源があり、裾野の温泉郷へはここから引き湯されています。
午前1時出発。高速道路の中央道、長野道、上信越道を経由し、妙高高原ICから一般道を利用、妙高高原スカイケーブル山麓駅の駐車場に5時30分に到着。始発の7時30分のスカイケーブル(約11分)で山頂駅へ、そこから妙高山を目指します。
スカイケーブル山頂駅(標高1256m)から広いゲレンデを登って行くと、左側に妙高山登山道入口があります。妙高山登山道入口からブナの林や根曲がり竹の間を登って行くと、広い林道に合流、林道は天狗堂入口まで続きます。
六合目の天狗平は、燕温泉からの燕登山道と合流しています。登山者は燕温泉からの方が多いようです。天狗平には天狗堂(玉造霊神を祭っている祠)があります。
天狗平への登山道で「オトシブミ」をみつけました。オトシブミとは、オトシブミ科の昆虫がクヌギやナラなどの葉に卵を生み付け、その葉を円柱状に折りたたみ、わが子を手造りのゆりかごに入れて落とすのです。その形が巻き文ににている事からオトシブミと呼ばれているそうです。以前テレビでその映像を見たことがあるのですが、親虫が器用に葉を丸め、切り落とす技は感動的でした。俳句では夏の季語にもなっているそうです。
八合目にある風穴から鎖場と険しい岩場が続きます。途中、雲の合間に周辺の山々が顔を出しますが、直ぐに雲に覆われます。
妙高山は、花の種類が多く咲いています。
山頂付近は天気が良かったのに遠くに見えるはずの火打山や高妻山等は雲に覆われています。南峰から三角点のある北峰を目指し進みます。北峰には日本百名山の標柱もあり、多くの登山者で賑わっています。
南峰には妙高大神(将軍地蔵)が祀られています。山頂からのパノラマは残念ながら望む事はできませんでした。帰りのスカイケーブルの最終時間(16時30分)を気にしながら昼食をとり下山しました。
今回の山行は、妙高高原スカイケーブルを利用したため、7時30分と遅い出発になってしまいました。気温が高くなってきた頃から歩き始める事になり、暑い1日でした。しかし、ありがたいことに妙高山の周りは温泉が豊富で、下山後、赤倉温泉の滝の湯(野天風呂)<入浴料500円>で登山の汗を流し、疲れを癒して帰路につきました。