秋田県と山形県の県境に位置する鳥海山は、出羽富士・秋田富士とも呼ばれています。
月山とともに鳥海火山帯に属し、1801年の噴火により現在の中央火口丘の新山(最高峰)が形造られたようです。その後も活動を続けている活火山です。その新山の周りを弧を描くように行者岳、伏拝岳、七高山の外輪山が取り囲んでいます。
登山口は秋田県や山形県側から複数ありますが、メインコースの鉾立コースを登ります。
今回は山頂の大物忌(おおものいみ)神社社務所にある鳥海山頂上参籠所(御室小屋)に宿泊することにし、ゆっくりと花を楽しみながら登ります。
山形自動車道酒田みなとインター~国道7号線~鳥海公園吹浦線(210号)~鳥海ブルーライン~鉾立駐車場に到着。
広い駐車場(無料)近くの鉾立登山口から登り始めます。
登山道は広く、道端に咲く花を楽しみながら御浜小屋へ進みます。
御浜から鳥海湖の展望

御浜からのパノラマ(左より鳥海湖、鍋森、笙ヶ岳)
火口湖だった鳥ノ海(鳥海湖)の周りは高山植物のお花畑が広がっています。
道の両側に咲く花々と、花畑の向こうに見え隠れする山頂を眺めながら進みます。
八丁坂手前で伸びる道の先に新山山頂が、振り返ると鳥海湖方面から歩いてきた稜線が望めます。千蛇谷分岐で休憩を取ったのち、ほとんどの人が千蛇谷へと下って行きますが、私たちは外輪山方面に進みます。外輪山は、文珠岳、伏拝岳、行者岳、七高山と小さなピークが続いています。
山形県側の湯の台道を下って行く人が見えたのですが、途中で登り返してきました。伏拝岳の分岐で、間違えたようです。
伏拝岳~行者岳~七高山と展望の良い外輪山の稜線歩きは楽しいです。鳥海山で2番目に高い七高山からの景観を楽しんだら新山分岐まで少し戻り、宿泊予定の大物忌神社にある御室小屋へと下ります。
大物忌神社にある御室小屋に午後4時に到着。
夕食まで時間があるので、新山に登ることにします。新山にはすぐにも登れそうだと思っていたのですが、近くで見ると大きな岩が積み重なり結構大変そうです。進むにつれ外観からは想像する事の出来ない、スリリングな山頂へのコースです。そんな岩間にも植物が花を咲かせています。感動を見つけながら矢印通りに進むと、25分で岩の上の山頂に到着です。
午前4時に起床。
外輪山の稜線でご来光を拝し小屋に戻ると、「影鳥海」が出ていると人が集まっています。
なんと幸運な事でしょう。昨日夕日の沈んだ日本海に、今朝は影鳥海が浮かんでいます。
鳥海山を後に、千蛇谷方面に下ります。千蛇谷には雪渓が多く残っています。
雪渓を渡ると、千蛇谷分岐まで急な坂を20分程登ります。その両側にも色々な花が咲いています。分岐からは登ってきた稜線を下ります。
鳥海湖手前で、昨日は姿を隠していた月山が望めます。
鳥海山(花の百名山)の花々
鳥海山はとても花の多い山です。
登り始めから山頂まで、いろいろな花が咲いていました。
ついつい花さがしに夢中になりますが、目線をすこし上げると広大な景色が広がっていました。
今回は天気に恵まれ、夕日、朝日、影鳥海と素晴らしい景色もみる事ができました。
紅葉も素晴らしいと聞きました。その頃にも是非登ってみたい山です。