国師ヶ岳は、乾徳山で座禅を組んだ夢窓国師がこの山で修業したことから付いたという説があるそうです。
長野県川上村と山梨県牧丘町を結ぶ川上牧丘林道がつながるまでは、秩父の山でも安易に登れる山ではなかった様です。登山口の大弛(おおだるみ)峠は車で行ける最高所(標高2365m)の峠で、林道を挟んで反対側は、日本百名山「金峰山」の登山口です。
午前1時に自宅を出発し、中央高速勝沼インター~国道20号~国道411号~国道140号~川上牧丘林道で大弛峠の無料駐車場に5時30分頃に到着。
国師ヶ岳登山口の標識からすぐ大弛小屋があり、その右側に進みます。シラビソの林に入ると、歩きやすい木道が整備され、夢の庭園へ導いてくれます。夢の庭園は、西側が開けていて朝日岳や金峰山が一望できます。
夢の庭園から元の分岐に戻り、さらに木道を行くと前国師岳に着きます。展望が良く、富士山や金峰山、南アルプスが望めます。
国師ヶ岳山頂は、開けた岩場で展望が良く、富士山を望むことができました。
国師ヶ岳から天狗尾根を下り、天狗岩まで行こうと思いましたが岩場の結構険しい下りです。また、登り返す事を考えると大変そうなので、途中で写真だけ撮り天狗岩に登るのはあきらめました。
国師ヶ岳に戻り、三つなぎ平(みつなぎだいら)から奥秩父の最高峰である北奥千丈岳を目指します。
北奥千丈岳の山頂は、金峰山を撮影しようとカメラをセットしている人、周りの景色を眺めている人達がゆったりと過ごしています。
帰りの前国師岳で見た国師ヶ岳や北奥千丈岳です。太陽の光を浴びた紅葉は、往きよりも色鮮やかでした。

前国師岳のパノラマ(左より国師ヶ岳、北奥千丈岳)
前国師岳から大弛峠へ戻る途中、紅葉の木々の間に金峰山が顔を出していました。
大弛峠には三度来ましたが、いずれも金峰山が目的でした。「日本百名山の一つで五丈岩というシンボルをもつ金峰山」が隣に立っているばかりに目立たない山ですが、そのお陰で静けさが保たれている国師ヶ岳や北奥千丈岳は、一度で好きな山になりました。