北アルプスの剣岳は雪と岩の殿堂と呼ばれ、もっとも難易度の高い山です。
「剱岳を登るやさしいコースは一つもない」とあるガイドブックに書かれていました。その中でも室堂から登るアプローチの短い別山尾根コースと、馬場島からの早月尾根コース(標高差2240m)が一般的に登られている様です。
今回は室堂から別山尾根を登ります。自宅を午後9時出発。中央高速~関越道~上信越道~北陸自動車道を乗り継ぎ、翌朝の午前5時に立山駅の無料駐車場に到着。約1時間仮眠をとり、6時10分に立山駅からケーブルカー(7分)と立山高原バス(50分)で室堂平に7時10分に到着です(JAF会員割引で往復料金3780円)。
室堂ターミナルを7時30分に出発します。みくりが池温泉から雷鳥ヒュッテ間の地獄谷経由の道は、火山ガスの為通行禁止になっている為、雷鳥荘経由で雷鳥沢キャンプ場に下ります。
火口湖のみくりが池やりんどう池、酸化鉄で赤い血の池などを眺めながら登山口を目指します。
浄土川にかかる橋を渡り左に少し行くと、大日岳との分岐です。そこからは剱御前小舎の建つ別山乗越まで、ガレ場の多い登りが続きます。右に立山から別山への稜線、左に大日連峰を見ながらゆっくり登ります。
別山乗越から剱岳が見えるようになります。今日宿泊予定の剣山荘までは雪渓を何度か渡りますが、多くの高山植物も咲いています。写真を撮りながらのんびり歩いていたら、突然大粒の雨がポツポツと降ってきました。剣山荘まではもう少しなので傘でも大丈夫かと思ったら、山の雨はすぐに土砂降りになり、ずぶ濡れで剣山荘に到着しました。
室堂平から剣山荘までの花です。標高2400mの室堂平は、多くの高山植物が咲いていました。
剣山荘を朝4時48分に薄暗い中を出発。一服剱手前で鹿島槍ヶ岳の方角に日の出を見ることができました。
一服剱で休憩し、前剱を目指します。前剱の向こうに剱岳が見えます。
前剱から、さらに剱岳が近づきました。難所のカニノタテバイを登っている人が見えますが、そこまで行くにもまだまだ厳しい鎖場が続きます。
前剱のパノラマ

前剱より針ノ木岳、別山(奥に立山)、剱御前、薬師岳(奥)、奥大日岳
平蔵の頭、平蔵のコルまでは多くの鎖場が続きます。最後の難関であるカニのタテバイは17mの垂直に近い岩稜を登ります。
カニのタテバイを過ぎても、ガレ場が続きます。
ついに剱岳の山頂に到着です。多くの登山者が休憩をとっています。登ってきた者にしか分からない感激を、味わっているかのようです。
北アルプスの剣岳の初登頂者は?「1907年(明治40年)7月、三角点の設置の為の測量隊が登頂した。初登頂と思ったら山頂に、古い奈良時代の錫杖(しゃくじょう:修験者が使った杖)の頭と槍の穂先、さらに近くに焚火の跡がある岩窟を発見、すでに登頂した人がいた」、持ち物から修験者僧であろうと言われているが、今もその真実は剣岳だけが知っている謎だそうです。
山頂で360度のパノラマを眺めながらの朝食は最高です。
無事に登頂出来、素晴らしい景色を見せてくれた山の神に感謝していよいよ下山です。下り専用のカニのヨコバイを順番待ちで渡ります。その先には鉄製のハシゴもあり、慎重に下ります。
剣山荘で昼食をとり、剱沢から本日の山小屋の剱御前小舎を目指します。
剣山荘から剱御前小舎までの花です。途中で雷鳥の鳴き声が聞こえました。草花の間から首だけ出してこちらを見ているようです。残念ながら写真には写ってくれませんでした。
今日は剱御前小舎で泊ります。剱御前小舎の夕食の温かい味噌汁は、とても美味しかったです。
明日は別山経由で立山に登ります。