鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳かしまやりがたけ (2889.1m)

富山県と長野県にまたがる北アルプスの鹿島槍ヶ岳は、後立山連峰の盟主と言われています。昨年9月に五竜岳山頂や遠見尾根から眺めた山容は、黒部川を挟んで対峙する立山や剱岳に引けを取りませんでした。南峰と北峰を吊り尾根で結ぶ山頂を見たとき、是非登ってみたいと思ったものです。
登山口は最短コースの赤岩尾根や、五竜岳からの縦走コースもありますが、今回は登りが楽といわれる柏原新道から爺ヶ岳経由で冷池(つべたいけ)山荘泊、一泊二日の日程です。

自宅を8月4日午後1時30分出発~圏央道海老名IC~中央道安曇野IC~国道147号線~県道45号線(大町アルペンライン)で扇沢無料駐車場に午後6時30分頃到着。車中泊後、翌朝5時の出発です。
扇沢に架かる鉄橋を渡り左折すると、柏原新道の爺ヶ岳登山口です。

(画像はクリックで拡大します)
扇沢駐車場(トイレは扇沢駅を利用) 柏原新道登山口 コメツガ等の林の中を進む
眼下に大町市 扇沢駅や駐車場が見下ろせます 岩小屋沢岳(中央)

扇沢の右側をしばらく進み、さらに樹林帯の中をジグザグにゆっくりと高度を上げていきます。開けた所から時々見えていた扇沢駅が小さくなり、岩小屋沢岳が見えてきたら石の積まれた「ケルン」に到着です。そこからは種池山荘の赤い屋根が稜線上に小さく見えますが、種池まで4.5km(3時間半)の表示があるので、まだまだ先は長いようです。爺ヶ岳山腹の緩やかな道を種池山荘目指して登って行きます。

ケルン ケルンより種池山荘(右奥) ズバリ岳から鳴沢岳の稜線
石畳の道 神秘的な蓮華岳 眼下に扇沢

雪の残る沢を渡り、どれも真っ直ぐには育っていないダケカンバの林を過ぎ、富士見坂(富士山が見えるのでしょうか?)や鉄砲坂の急坂を登りきると、稜線に建つ種池山荘です。山荘の周りにはお花畑が広がっています。

残雪の沢を渡る 風雪に負けないダケカンバ 登山道より爺ヶ岳
蓮華岳は雲の向こう側 種池山荘が見えた 種池山荘

種池山荘のベンチで休憩後、爺ヶ岳へ向かいます。
爺ヶ岳の名前の由来は、春の雪解けの頃に現れる「種まき爺さん」の雪形からついたそうです。昔から苗代に種をまく時期の目安にしている雪形で、鹿島槍ヶ岳の「鶴と獅子」の雪形と共に長野県大町市内からも見る事が出来る代表的な雪形だそうです。春先には雪形ウオッチングもあるそうで、是非一度は参加してみたいです。

種池山荘より蓮華岳 爺ヶ岳へ 鹿島槍ヶ岳山頂は雲の中
左より剱岳、池平山、毛勝三山 ハイマツと爺ヶ岳 岩小屋沢岳(左)、立山(中央奥)
爺ヶ岳南峰山頂 扇沢駅が下に見える 爺ヶ岳中峰が近くなった

爺ヶ岳には南峰・中峰・北峰と三つのピークがあり、最高地点は三角点のある中峰です。
天気が良ければ目の前に鹿島槍ヶ岳の雄姿が広がっているはずなのですが、残念ながら山頂を望む事はできません。

爺ヶ岳中峰山頂(2669.8m) 三角点 爺ヶ岳中峰より鹿島槍ヶ岳
剱岳、池平山、毛勝三山、僧ヶ岳 振り返れば爺ヶ岳南峰 爺ヶ岳北峰(右奥)
冷池山荘へ 振り返れば爺ヶ岳 冷乗越(赤岩尾根分岐)

爺ヶ岳中峰からは、北峰の巻道に進みます。
ハイマツの間のゆるやかな下りから、砂地の稜線に出て赤岩尾根分岐の冷乗越まで来ると、冷池山荘はもうすぐです。

砂地の稜線を下る ガレ場では崩れる音が・・・ 冷池(つべたいけ)山荘に到着
冷池山荘より布引岳 冷池山荘より高妻山 冷池山荘より飯縄山
冷池山荘より四阿山 冷池山荘より浅間山 冷池山荘より爺ヶ岳

2日目
朝4時起床。今日は山頂を往復し扇沢まで戻るので、早めに出発します。
朝食は山荘で弁当を作ってもらいました。ハイマツの中のテント場を過ぎると、花の多い稜線歩きです。顔を出した太陽に絶景を期待したのですが、雲は停滞したままで布引山から上は見えません。

早朝、鹿島槍ヶ岳へ 日の出 朝焼けの爺ヶ岳
朝焼けの爺ヶ岳と蓮華岳 朝焼けの布引岳 布引岳山頂(2683m)

布引岳のピークから上るにつれて風がさらに強くなってきました。霧雨の為、視界が悪く山頂は見えません。天気が良ければ楽しい稜線歩きでしょうに、残念です。ジグザグについた道をハイマツや岩影など風の少ない所で休憩をとりながら、やっと鹿島槍ヶ岳最高地点の南峰に到着しました。
南峰から北峰へは往復で約1時間位かかります。帰りは稜線の両側に咲く、高山植物を見ながらゆっくりと下ります。黒部側より信州側のほうが花の種類が多い様です。

鹿島槍ヶ岳南峰はガスの中 鹿島槍ヶ岳南峰山頂(2889.1m) 三角点(南峰)
鹿島槍ヶ岳南峰風景 北峰への稜線はガスの中 鹿島槍ヶ岳北峰山頂(2842m)
お花畑と残雪 チングルマの果実 眼下に冷池山荘

帰りの冷乗越からのパノラマです。

(パノラマ画像をパンしてご覧になるには Adobe Flash Player が必要です)
冷乗越のパノラマ(左より爺ヶ岳南峰、岩小屋沢岳、立山剱岳、毛勝三山、牛首山

花の種類が豊富です。砂礫地では高山植物の女王コマクサが咲いていました。

ハクサンオミナエシ(白山女郎花) ツルリンドウ(蔓竜胆) キンコウカ(黄金花)
ズダヤクシュ(喘息薬種) オオバキスミレ(大葉黄菫) ベニバナイチゴ(紅花苺)
クチバシシオガマ(嘴塩竈) ハクサンフウロ(白山風露) チングルマ(稚児車)
コマクサ(駒草) ミヤマコゴメグサ(深山小米草) イワツメクサ(岩爪草)
ハクサンシャクナゲ(白山石楠花) チシマギキョウ(千島桔梗) トモエシオガマ(巴塩竃)
ウツボグサ(靫草) タカネバラ(高嶺薔薇) ミヤマリンドウ(深山竜胆)
ミヤマクワガタ(深山鍬形) ヒメウスユキソウ(姫薄雪草) タカネツメクサ(高嶺爪草)
<< ヒメヒャクリコウ >>

イブキジャコウソウ(別名ヒャクリコウ)の葉の表面に毛があるものがヒメヒャクリコウなのだそうです
ミヤママンネングサ(深山万年草) ヒメヒャクリコウ(姫百里香)
タイツリオウギ(鯛釣黄耆) オンタデ(御蓼) テガタチドリ(手形千鳥)
タカネコウリンカ(高嶺高輪花) ミヤマオトコヨモギ(深山男蓬) クロトウヒレン(黒唐飛簾)
キバナノカワラマツバとトリカブト イワオウギ(岩黄耆) タカネシュロソウ(高嶺棕櫚草)
ネバリノギラン(粘り芒蘭) ヒメクワガタ(姫鍬形) アオノツガザクラ(青の栂桜)
キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪) ミヤマキンポウゲ(深山金凰花) クルマユリ(車百合)
ウサギギク(兎菊) タカネサギソウ(高嶺鷺草) トウヤクリンドウ(当薬竜胆)
シロバナハナニガナ(白花花苦菜) カライトソウ(唐糸草) ノギラン(芒蘭)

端正な双耳峰を持つ鹿島槍ヶ岳ですが、今回は一日目から山頂が雲で覆い隠されていて、残念ながらその姿をみる事ができませんでした。是非もう一度登ろうと思います。

データ
2014.08.05~06
夫婦
扇沢駐車場
2.0km

5:00

6:38

ケルン
3.6km

 

9:56

種池山荘
1.3km

10:19

11:08

爺ヶ岳南峰
0.5km

 

11:43

爺ヶ岳中峰
1.6km

 

12:53

冷乗越
0.4km

 

13:11

冷池山荘
2.3km

4:28

5:31

布引岳
1.2km

 

6:08

鹿島槍ヶ岳南峰
0.8km

 

6:40

鹿島槍ヶ岳北峰
0.7km

 

7:18

鹿島槍ヶ岳南峰
1.2km

 

8:06

布引岳
1.7km

 

8:59

冷池山荘
0.4km

9:49

10:09

冷乗越
3.2km

 

12:32

種池山荘
3.5km

 

14:26

ケルン
1.8km

 

15:27

扇沢駐車場
歩行距離
26.2km
行動時間
15時間10分
ほかの参考サイト
アーカイブ
現在位置: ホーム登山日記メニュー > 鹿島槍ヶ岳