神奈川県北西部に広がる丹沢は、面積約4万ヘクタールもある山塊です。その中心部は丹沢大山国定公園に、周辺部は県立丹沢大山自然公園に指定されています。
その中でも東丹沢の主峰塔ノ岳は、古くから大山とともに信仰の山として登られており、名の由来もそこから来ているようです。「かつて塔ノ岳北側の少し下った所に座像の仏に似た立岩(お塔)があり、尊仏岩と呼ばれ信仰の対象にしていた。お塔のある山なので塔ノ岳と呼ばれるようになった。」その岩は残念ながら関東大震災で消失してしまい、今は名前が残っているだけです。
自宅を6時30分に出発。国道246号・県道706号で秦野へ、秦野戸川公園のランドマーク「風の吊橋」を潜ると舗装のされていない戸川林道です。ゆっくりと林道を走り、戸沢山荘に8時10分頃到着。政次郎尾根から塔ノ岳を目指します。
政次郎尾根の歩き始めは上りの連続ですが、ヤマルリソウやミツバツツジなどの花に励まされながら登ります。
政次郎尾根の開けた場所からは、箱根山・金時山などが望めます。
政次郎ノ頭で丹沢表尾根に合流します。そこからは表尾根の快適な稜線歩きです。
新大日から木ノ又小大日までアップダウンがありますが、木ノ又小屋を過ぎると富士山の展望がよい場所にでます。
塔ノ岳山頂に到着、東丹沢の主峰と呼ばれるだけの展望が目の前に広がります。美しい富士山、丹沢・伊豆・箱根の山々の向こうに南アルプスも望めます。
山頂を後に大倉・鍋割方面に下山、金冷シで左に折れ鍋割山稜への道と分かれます。花立山荘では氷の旗が風に揺れていました。丹沢はもう夏です。
大倉尾根を平成15年に歩いた時、荒れた尾根の木道の両側に植林された小さな苗木に、元気に育てと願ったものです。あれから11年経ち、大倉尾根には緑が増えていました。
「丹沢の緑を育む集い」の活動のおかげですね。
大倉尾根の下りの連続が一段落し、なだらかな尾根歩きにホットしたのも束の間、また下りですが直ぐに天神尾根分岐です。標識はしっかりと付いています。しかし、注意しないと大倉尾根の流れに流されてしまうかも?
分岐から杉や檜の中を天神尾根入口まで一気に下り、水無川沿いに戸沢まで戻ります。
今まで塔ノ岳には、ヤビツ峠からの表尾根コース・秦野戸川公園から大倉尾根コース・鍋割山からの鍋割山稜コースなどを登りました。その度に新しい発見がありました。これからもまだまだ知らない塔ノ岳を見つけたいと思います。