5月のゴールデンウィーク、四国の2座を目指します。一座めは徳島県の剣山です。
徳島県の最高峰の剣山は、「壇ノ浦の戦いで平氏が源氏に敗れた時、海に身を投じたと言われている安徳天皇(父が高倉天皇・母は平清盛の娘の時子=のちの健礼門)は実は祖谷山に逃れていた。その遺言で安徳天皇の剣を山頂に埋めてそれを御神体にした」事から由来する説と、「山頂近くの大剣神社の背後にある御塔石から付いた」という説があるようです。
5月1日午後7時45分自宅を出発、東名・新東名・名神などの高速道路を乗り継ぎ、神戸淡路鳴門自動車道で鳴門海峡を渡り、さらに徳島自動車道脇町インターから192号・438号線で剣山登山口の見ノ越に5月2日午前5時30分到着です。見ノ越にはリフトもありますが、剣神社の脇にある登山口から6時30分出発します。上空にある寒波のため寒いです。でもそのお陰で、とても珍しい光景に出合うことができました。樹氷です(霧氷は、樹氷・粗氷・樹霜に区別されるようです。しかし私達にはその違いが分かりません。でもあの光景は樹氷と呼びたいと勝手な願望で、今回は樹氷と呼ばせてもらいます。)
ブナやミズナラの林の歩きやすい登山道を進み、リフトのトンネルをくぐると、遊歩道(右)と登山道(左)の分岐にでます。左に進み少し行くと、道の脇に氷を薄く削ったような白いものがあります。樹氷が枝からはがれ落ちた物かと思ったのですが、それとも違うようです。
リフト終点の西島駅からは山頂が望め、樹氷の木々が別世界を造り出しています。
樹氷の木々を眺めながら、大剣神社を目指します。特に、開けた所から眺める白い剣山は格別です。
大剣神社の後ろに、剣山の名前の由来の一つだといわれる大きな岩があります。その昔はもっと剣先のように尖っていたのでしょうか?
大剣山神社は縁結びの神様で、社の柱には、「天地一切の悪縁を絶ち、現世最高の良縁を結ぶ」と書かれています。
しばらく登ると剣山山頂ヒュッテが見えてきました。白い木々の間を登ります。
剣山神社奥宮と頂上ヒュッテの間の階段を上ると、平氏の落武者が平氏の復興のため、馬の訓練をしていたという「平家ノ馬場」にでます。山頂までは木道が続きます。
剣山山頂は、広い笹の原の中にあります。展望がよく360度見渡せます。気温は-4℃との事ですが風が強いので体感温度はもっと寒いです。
風がなければ山頂をゆっくりと散策したいところですが、寒くて早々に頂上ヒュッテまで戻りました。ヒュッテの温ソーメンは身体が温まり美味しかったです。
下りは頂上ヒュッテから刀掛ノ松に下ります。刀掛ノ松はその昔、刀を掛けて休憩した場所との事です。ベンチがあり今も休憩の人で賑わっています。
剣山は花の百名山でもあり、キレンゲショウマが人気の花との事です。7月~8月頃に行場近くの林の中に美しい黄色い花を咲かせるそうです。
登山リフト西島駅から下りの風景も素晴らしい眺めです。途中の分岐を遊歩道に進み、太鼓くぐりの大岩や祖谷源流の谷(水はありません)を渡り、登山道と合流して剣神社に着きました。
午前11時51分、見ノ越駐車場に到着です。車の中で昼食を済ませ、県道438号線から見える剣山を後にし、明日登る石鎚山登山口の土小屋を目指します。
徳島自動車道美馬インターから松山自動車道松山インター、国道33号・県道12号・石鎚スカイラインと乗り継ぎ、今日の宿泊地の国民宿舎石鎚に午後5時過ぎに到着です。石鎚スカイラインからは石鎚山が見える場所が多くあり、登る前に山頂を見る事ができました。明日に期待が膨らみます。夕方の天気予報では寒気は北上、明日は晴れマークです。